2015年10月31日土曜日

読書から、新たな知見

今日、前から気になっていた内田樹「邪悪なものの鎮め方」を読んでいたら、いろいろなヒントがありましたが、特筆すべき収穫として、ループがなぜ快感なのか、という説明がありました。まあ、そういう風には書いてないけど。私は曲解しただけですが。ループすなわち反復は「生きながら死んでいる状態」に近い。それが快感なんだ。これは、分かっていたようで、ここまで明快な理解ではなかった。


2015年10月30日金曜日

日々練習〜〜 の続編的、アンブシュア研鑽


「時々いままでとはちょっと異なるテイストの良い音出ました。これが、次出るか、分からないんだなあ。あ〜あ。なんで音色の記憶ってすぐ曖昧になるんだろうか。」

などと書きましたが、ライブがあったり、もろもろ雑事でなかなかまとまった時間がその後取れませんが、実地で吹いたりしているうちに、かなりアンブシュアが変わってきました。一番大きな変化は、ほぼ、リードを選ばなくなった!これはお金ないしリードは値上がりするしの昨今において、素晴らしいニュースだ…、ではなく(いや、多いに有り難いことは有り難い)、リードの個体差をクチビルがほとんど吸収してるみたいなんですね。それで、なかなか地味目だけどスピード感のある音色、というか、ブレーキも効きやすいのですが、とにかく、実際になにを演奏するにも扱いやすい音です。リードの個体差をクチビルが吸収している、と書きましたが、そのツケが呼吸に回ってくる感じです。だから、ちょっと振動しにくい場合、腹筋がけっこう疲れます。まえはその負荷というものがノドとかに来てたような気もしますが、もっと大元のほうに負荷の中心が移動した、という感じかな。こっちのほうがストレートにカラダから楽器に情報が伝わってる気がします。

この年になってもいろいろ変化・発見ありますわ。なんとも未熟なのだ。


 11月22日(日) リゾットム/漂流(さすらい)duoライブ
会場:横浜・野毛 ちぐさ
出演:
リゾットム
マチュー メッツゲーMatthieu Metzger soprano sax
アーメルドゥセArmelle Dousset accodion) from France
「リゾットム アーメル・ドウセとマチュー・メッウガー 、ノマドミュージックより2014年5月13日CD発売 」
漂流(さすらい)duoライブ
松本健一sax   福島久雄guitar
開場18:30 開演19:00 2000円+オーダー




2015年10月29日木曜日

matsumoto ken-ichi live information

matsumoto ken-ichi live information

今週末は漂流duoで昼夜興行!!

10月31日(土) 「漂流(さすらい)duoライブ」 
出演:
松本健一sax
福島久雄guitar

\\ 昼 15:00 開始
会場: 高田馬場・おこのみ、もんじゃ、てっぱん料理  KONA KAZUU    新宿区高田馬場3-24-3  Tel03-3367-2051 https://www.facebook.com/konakazuu
料金:1000円 + オーダー

\\夜  20:00ぐらいから
会場:高津 bagus 川崎市高津区二子5-6-8 Tel044-811-4264
料金:投げ銭 + オーダー
https://www.facebook.com/takatsu.bagus


11月7日(土)「漂流(さすらい)duoライブ」@那須高原
会場:カフェ・フットプリンツ  栃木県那須郡那須町高久乙800-34
電話番号 0287-78-6686
時間:開場19:00 / 開演 19:30
料金:投げ銭 + オーダー

ライブ報告(10月28日(水)乱天地@なってるハウス )

さいきん、ライブを振り返る投稿をおこなっておりますが、私の反省がはいっているせいか、文章がクドいですね。読みにくくてすいません。時々意味分かんないもんね…。ただ、やはり自分がやったことを振り返る場合、すごく生々しい反省やら羞恥やらの念が生じてきますので、これはもう、しょうがないです。リアルミュージシャンのリアル投稿ってことでひとつお許しを!!

で、下のライブをやりました。昨日です。
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10月28日(水) 乱天地
出演:乱天地 松本健一sax  ダレン・ムーアdrums  村田直哉turntable
ゲスト:ケビン・マキューpiano
会場:入谷 なってるハウス  台東区松が谷4-1-8 1F 03-3847-2113 時間:8時開演 チャージ:2000円
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日本語猛勉強中のダレン・ムーア(drums)と電車で途中まで一緒に帰り、わかれた直後、サックスのタイチ君にばったり遭遇。なんだか因縁を感じます。というのは…、まだ発表してないけど来年1月にやはりなってるハウスで斎藤徹(contrabass)、ダレン、山口コーイチ(piano)、と私、という布陣で演奏する計画がありまして、スタンダード曲の中でもわりとポピュラーな曲をやろうと思っているのですが、もともと徹さんの音色が私は好きなんですが、タイチ君ともこのところ盛んに演奏されているので一度見に行きたいなあ、と思ったり、今日もダレンと徹さんの話をしてたんですが(ダレンはまだ徹さんと面識がない)それが、隠れたキーであるところのタイチ氏と駅でばったり遭遇したので、やはり!この計画はかなりうまく行きそうだ!と勝手に予感した、のでありました。非合理的なのですが。



ところで、勝手にひとり盛り上がってるプランをよそに、昨日のライブは集客の面では目を覆いたくなるものがありました。でも、数は少ないけどすごく熱心な聴衆を得て、演奏はなんとかうまくいきました。2セットやりましたが、前半は40分ぐらいぶっ通しで演奏、後半は30分ぐらいやった後、短い演奏を1回。各メンバーが即興演奏に真っ正面から取り組んだあげく狂った、という感じの、後味の良いセッションになったと思います。まあこの、即興演奏という虚無の淵みたいなものに正面からぶつかっていくということ、これがなんとも面白いんだなあ。面白いというかなんというか、充実感、でもないし、なんだろう。明恵上人的に「あるべきやう」、だとなんとも静的なイメージ過ぎますか。こればっかりはうまく比喩表現しようがない。「即興演奏という虚無の淵みたいなものに正面からぶつかっていく」ことの魅力としかいえない。この日は特にこのストレートさが際立っていたし、そのぶつかったあげく狂った、これは一種の成功なのかもしれませんが、これでいいのだ…、という。寝覚めもヨイ。

ただ、聴くほうもこれは大変だろうな…、とも思いますが。とはいえ、ゲスト参加のケビンのキーボード+エフェクトは全体をカラフルにしてくれました。村田君のスピード感のある、全体の空間の深度を劇的に変える、アナログならではの質感を持つ音、これはけっこう才能なんだろうなあと思うけど、魔術的な感じがする。ルックスからだろうか。というか、そういう空間の深度がひっくり返されるような瞬間がちょくちょく訪れるのだが本人は気がついているのだろうか??というのは、これがすごくランダムに出現するからで、わざとらしくギミック的に行ってる感じではないのだな。遠くに見えているものが実はメガネのゴミだった、みたいな目眩、みたいな。恣意的に、前触れなく全体のスケールを延ばしたり縮めたりする狂人、あ〜、これはいいね。少なくとも私にはリアルタイムでそう感じられる。ま、そこが素晴らしいんですけど。冗長になる危険性をはらんではいるが。こうなって来ると、私は逆に特殊奏法とかなしで、ただ吹く、みたいなほうが快感になって来る。ただ吹く、と言っても倍音構成とか微妙なピッチとかミクロなほうにどんどんおりていく。特殊といえば、使ったのはスラップタンギングぐらいですかね、今時では特殊ともいえないかもですが…。基本的なタンギングとスラップタンギングとのあいだの領域を行ったり来たりしているのもミクロな響きを堪能できます。しかし、ただ吹く、になってくると、尺八はすごくいいです。ずっと、ただ吹いていたいなあ、と思いました。

2015年10月28日水曜日

ウェイン短い

facebookのどこかで紹介してあった記事。ジャズの巨人ウェインショーター。
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Wayne Shorter On Jazz: 'How Do You Rehearse The Unknown?'
http://www.npr.org/2013/02/02/170882668/wayne-shorter-on-jazz-how-do-you-rehearse-the-unknown

"The six years I was with Miles, we never talked about music. We never had a rehearsal," Shorter says. "Jazz shouldn't have any mandates. Jazz is not supposed to be something that's required to sound like jazz. For me, the word 'jazz' means, 'I dare you.' The effort to break out of something is worth more than getting an A in syncopation.

"This music, it's dealing with the unexpected," he adds. "No one really knows how to deal with the unexpected. How do you rehearse the unknown?"

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by Google翻訳
「私はマイルであった6年間は、私たちは音楽について話したことはありません。私たちはリハーサル、持っていなかった」短いが言うに。 ジャズはいかなる義務を持つべきではありません。ジャズはジャズのような音に必要な何かをすることになっていません。私にとっては、単語 'ジャズ' '私はあなたをあえて。'、意味します何かから抜け出すための努力はシンコペーションのAを取得するよりも価値があります。

「この音楽は、それが予想外に対処だ」と彼は付け加えました。 誰もが本当にあなたが未知のリハーサルをするにはどうすればよいです。予想外に対処する方法を知っていますか?」


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で、拙訳です。間違ってたらすいません。

「私がマイルスと共にあった6年間、私たちは音楽について話したことはない。私たちはリハーサルはしなかった。」ショーターが言うには「ジャズはいかなる義務もない。ジャズはジャズ風に聴こえる何かである必要はないと思われる。私にとっては、 'ジャズ' という言葉は'誰かを勇気づける'ということだ。何かから抜け出すための努力はシンコペートしたAの音をやるよりも価値がある。」

「この音楽は、予想外の要素を扱う」そして彼は付け加えました。 「誰もが本当に予想外の要素を扱う方法なんて知らない。知らないことをどうやって練習するんだ?」

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だいたい、ショーターは自動翻訳で「短い」になっちゃうんですよね。マイルスも「マイル」。関係ないけどケニーホイーラーは「ケニー車輪屋」だもんね。それはともかく、

mandates、 「義務」っていう訳語はほとんどなく、普通は「命令」「使命」のようですが、とにかく、「こうでなくちゃいけない」という制約はほんとうはないんだよ、と言いたいのだろうと思います。
 'I dare you.'
これは、'誰かを勇気づける'と訳しましたが、合ってますか?挑戦するという意味もあるようで。それとシンコペートしたAの音」まあこれは、ジョークが混じってるんだろうと。

逆に、コルトレーンはMy Favorite Thingsを何度もリハーサルしたという話を聞いたことがありますが。

じっさい、私らなどもあまり音楽の現場では「ジャズとはこうあるべき」とか「インプロヴィゼーションとは…」という話はやっぱり、あんまりしないなあ(ジャズの巨人たちと同一化したいわけじゃないですが)。自分ではこのように自問自答を繰り返していますが、まあそれで分かるように、いくら話をしてもどんどん実体と遊離していくし、制約のほうが大きくなってしまいます。これは前回の投稿でコトバの限界と言うことをちょっと考えたけど、そういう感じです。 じゃあもう書いたり語ったりするの止めたほうが良いかというと、それもさびしいね。趣味みたいなもんですね。

というわけで、これ読んで、じゃあ練習しなくて良いんだ〜〜なんて思わないで下さい!いや、思っても良いけど。「自己責任」でお願いします。

2015年10月27日火曜日

日々練習〜〜

メインで使っているテナーサックスがポストが折れたりバネが折れたりで入院加療から帰ってきて、非常に調子良いです。やはり、マーク6は手になじむなあ。しかしまあ、今後も金属疲労と腐食でまたどこか壊れては直し壊れては直し、でだましだまし行くんだろうなあ。リラッカーするにはもうちょっと手遅れっぽい。まあ、大事にします。


ということで、今日は久々に時間がとれて、下記の明日の乱天地ライブ、とか、来月の山口君とのduoを想定したり、しつつ、じっくりとテナーサックスを練習したのでした。時々いままでとはちょっと異なるテイストの良い音出ました。これが、次出るか、分からないんだなあ。あ〜あ。なんで音色の記憶ってすぐ曖昧になるんだろうか。半ば、思い込みっていう部分はありますが。今日ちょっと読んだコドモ向けの運動の指導書に、ジンクスも多いに利用する旨書いてあり、今時は進んでるもんだなあと思いました。合理的思考が強すぎるとそういうものをなるべく排除してしまいがちですが、合理的思考なんてすぐ限界にぶちあたるような。
自由、と言うコトバも要注意で、なにしろ「自由即興」をやろうということは、自分がまずすごく自由にならなくちゃいけないとか、自由とは何だろう…、みたいな事になりがちだったのですが、実際のところ現実世界において、ホント自分というものは不自由。有限。楽器も思うようにならないし時間もお金もあまりない。お客さんも来てくれない(来て下さい)…。等々。まったくもって時々がっかりしちゃいますが、 岡本太郎は言いました。今すぐ自由になろうと思わなくていい。なるほど、それが本当に自由な考え方なのかも知れない。で、さらに言えば、自由と言うのは幻想。桃源郷。だからこそ、音楽ではそれを表現できる。ひょっとしたらそう言う事なのかも知れないなあ、などと考えつつひながボーッと吹いてました。
じっさい、コトバの世界だけで「自由」とは…、なんて考えはじめると堂々巡り、トートロジー。なんじゃないか。さんざん考えてきたけれども。



matsumoto ken-ichi live information:

10月28日(水)乱天地
松本健一sax  ダレン・ムーアdrums  村田直哉turntable
ゲスト:ケビン・マキューpiano
会場:入谷 なってるハウス  台東区松が谷4-1-8 1F 03-3847-2113時間:8時開演
チャージ:2000円

2015年10月26日月曜日

ライブ報告(10月22日(木) Chris Rainier/SXQ @flying teapot)

下記のライブに参加しました。

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10月22日(木) Chris Rainier/SXQ saxquartet   LIVE at cafe FLYING TEAPOT
出演
Chris Rainier (lap steel guitar) from UK
SXQ sax quintet:
松本健一as&尺八 藤原大輔ts&fl 吉田隆一bs&sop 木村昌哉ss&fl
 都合により立花秀輝は欠席です。
会場:江古田フライングティーポット 練馬区栄町27-7-B1 03-5999-7971
http://blog.livedoor.jp/flyingteapot/
開場/開演:7時半/8時 料金:2000円+order
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今回のこのライブは吉田君の骨折りで実現しましたが、初対面のクリス氏とのセッションも含む、 SXQもいつもと楽器編成も違うし主砲立花秀輝も欠場という、なんとも予想のつかないライブでしたが、メンバー各位、流石のプレイでかなりの充実感。
最初のセットはSXQ、つぎにクリス氏のソロ、最後に全員でセッションと言う流れでした。SXQ、今回は完全即興ということなのだけど、いつもより持ち時間が短いせいか、最初の尺八+サックスロングトーンの場面を過ぎると、吉田、木村がもう爆発的なプレイに突入。しばし燃え尽きるのを待って、全員のフニャフニャとした場面に転換し、そこにビートの芽生えみたいな野放図なポリリズム状況が出たり消えたり…、という、大ざっぱですけどそういう流れになっていた。 そこに、私は今回立花の「トラ」ってことで、アルトを吹いたのですが、気心が知れたいつものメンバーの中でアルト吹くと、どうも逆に落ち着きがない。しかし、アルトサックスという楽器はこのような編成の中でアンサンブルの断面を切り出すような仕事をしやすいんだなあ、と感じました。朦朧としたサウンドのなかの閃光みたいな感じ。楽しみました。

てことは、ソプラノはなんだろう。包装紙?みたいなイメージもあります。意外とリズム的な存在感も大きいけど。テナーはもう、エンジンね。ひたすら。で、バリトンは大地とか地球とか人間離れした存在感…。これらはサックス間の相対的位置関係の勝手なイメージですのでご了承下さい。とはいえ、構造は同じで音域が違うだけなんですがね。イメージとは自由だな。

クリス氏のソロは非常に美しかった。アコースティックの楽器なんですが、ヒザの上に寝かせて演奏します。それにピックアップがついていて、主にディレイを使用してエフェクトするという演奏。

まあ、それで最後のセッションはどうなることやらと思ったんですけど、双方歩み寄り?気を通じ合うことができたと思います。しかしサックス演奏は、音量というけっこう基本の要素がすごく難しいけど、反対に、おそろしく可能性あるなあという再発見がありました。ただ、客観的に聴くのが難しい、音量が大きすぎるかどうかということでさえ、見極めるのが難しい楽器なのです。というのは、頭蓋骨を伝わって聴こえる成分があるということとか、ベルが前をむいていて、前方の音と自分が聴こえる音がすごく違う。これを、録音とか先生や聴衆の意見を聞いてアジャストしていくというかなり無理のある楽器ではあるんだよなあ。

ということで、SXQもまだまだ可能性があるというかすごく未完成な即興ユニットでありまして、どんどんライブもやりたいのですが、諸般事情によりまだ次のライブ日程決まっていません!怠けず近日中には告知できるように頑張ります。

matsumoto ken-ichi live information

matsumoto ken-ichi live information:



10月28日(水)
乱天地
 松本健一sax  ダレン・ムーアdrums  村田直哉turntable
 ゲスト:ケビン・マキューpiano

 会場:入谷 なってるハウス  台東区松が谷4-1-8 1F 03-3847-2113
時間:8時開演
チャージ:2000円



※即興演奏です。 個性的プレイヤーが集結!!!



10月31日(土)

\\ 昼
「漂流(さすらい)duoライブ」 
出演:
漂流(さすらい)duoライブ
松本健一sax
福島久雄guitar

会場: 高田馬場・おこのみ、もんじゃ、てっぱん料理「KONA KAZUU」 新宿区高田馬場3-24-3  Tel03-3367-2051
15:00 開始
料金 1000円 オーダー

\\夜
「漂流(さすらい)duoライブ」
出演 
松本健一sax
福島久雄guitar

会場:高津 bagus 20:00ぐらいから。 オーダー 投げ銭



※ジャズスタンダード〜タンゴ〜昭和歌謡〜インプロヴィゼーション…、等々を、ギターとサックス(ときどき尺八)で「生」演奏〜。

ライブ報告(10月25日(日)続々々酔狂即狂)


こんなライブに参加しました。

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10月25日(日)
続々々酔狂即狂 ∼ 即興演奏と即興ダンスのガチンコ対決!
会場・ご予約お問い合わせ:入谷 なってるハウス 03-3847-2113 台東区松が谷4-1-8

出演:
松本健一sax 照内央晴piano 池田陽子vln vla 平田友子dance 板垣朝子dance メルdance
19:00開演
2000円+オーダー 
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最初はメルさんと池田さんのduo、つづいて照内さんと平田さん。で、板垣さんと私松本とのduo。前半の部はduo3組を、15分〜20分ぐらいの持ち時間で(どの組もぴったり15分だった…!)即興。
やっぱり一番手はこういうとき馴染むまでに時間がかかるものですが、メルさんと池田さんは最初の数分ですっかり空気をつかんでしまった。その後は、おふた方の交流が時々突然途切れたかのように見えたり、それを白黒反転するような感じで一体化していたりと、シンプルな表現のなかで一刻も見逃せない緊張感がありました。オーディエンスもこの最初の数分はやはり緊張感あったかな。私も異常に様々なことが脳裏をよぎりました。ホントに、この最初の瞬間ってとにかくいろいろあるね。と思った。
で、次の平田さんと照内君。照内君には、やられた…、と思った。なんか、以前に比べてオトナになった(?)感じだけど、なんかあったのかな。いや、目に見えるもの、耳に聞こえるものは以前と同じく彼の確立された世界観をそのまま感じるのですが、そのありかた、タタズマイっていうのかが、違って見えました。
で、前半最後に私と板垣さん。もちろん、初共演ですが、まあなんというか、自分がなにやってるかなんて、あまりよくわからないけど、長年やってきてようやく気を通じるということが分かった気がしてきました。思い返せば初めてのダンスとの共演は、公式には野口(北浦)雅子さんとやった頃が初めてなんですが、その頃はぜんぜんカンが鈍いというか、硬直してるというか、 へとへとになって、やれること全部やりつくして、堂々巡りしてた気がします。最近は気を通じる(と、勝手に思い込んでるんだけど)ことで、見えない関係とか、「無関係の関係」(これは受け売り)の構築術みたいなものが、コトバで順序立てて説明はできませんが、あるなあ、と思います。そうすると非常に楽で…。というわけで、板垣さんに導かれるままに(合わせるとか伴奏するという関係ではなく)演奏させていただいたという感じ。これも多分、導かれてる、と思い込んでるんだろうけど、そういう風に自分の状態を持って行くことですごく自然な自分の内側の声を聴くことができるんじゃなかろうか。なにか考えたものを表現すると言うのではなしに。

後半は演奏2人+ダンサー1人という組み合わせを3セット。この頃には場の空気もなごみ、どの組も自由奔放にやってました。当日の構成は企画者である櫻井さんがご自身で思案して組まれたのですが、なかなか予期しない空気に到達した感がありました。

で、最後は全員+飛び入り2名でダンサーは折り重なるわ、運ばれるわ、無法地帯となっていき、音もけっこううるさくなっちゃいましたね。すいません。あまりリベルテでの学習が生きなかった。音量って難しいです。

2015年10月25日日曜日

ライブ報告(10月24日(土)漂流duo@反町リベルテ)

こういうライブをやりました。

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10月24日(土)「漂流(さすらい)duoライブ」
出演:
松本健一sax 福島久雄guitar
会場:リベルテ 横浜市神奈川区泉町14-6 TEL 045-321-3463
http://www.liberte.co.jp/ 
開演:19:30  投げ銭+オーダー



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その前、私は折れたポストを修理してもらうためにしばし入院していたテナーサックスを関内の主治医のところに取りに行き、返す刀でこんどライブやるちぐさとか、懐かしのダウンビートなど回ってからリベルテにはいったので、なんだかほんわかムード。しかし、なぜか店は緊張に包まれ、すでに福島さんが演奏をはじめているではないか。見ると、テンションの上がった初老の紳士が次々にリクエストを出していて、すでに福島さんはフル回転だ。私も急いで楽器を組立て参加。すごく注文の細かい初老の紳士、音量とか、もっとやさしく!とか、とにかく矢継ぎ早にクレームが。しかし、面白かったというか、昔はこういううるさ型の客多かったね。それでいろいろまあ、時には?勉強になったりしたものです。懐かしかったなあ。なぜか「禁じられた遊び」をやったけど、なんか新鮮だった。というわけで、気持ちよい空間になったかな。私はなんだか充実感あり、気持ちよさもあったなあ。Mか…?ってわけじゃないですけどね。そうじゃなくて、ほんと、やりとりがあるっていいね。近頃のお客さんはおとなしいからなあ。昔はなんか知らんけど気がついたら客同士で殴り合いしてたり、よくありました。客とピアニストが突然外出てったり。アツかったというか若かったというか…。ホントに、考えてみりゃそのころ客もバンドも20〜30代でしょ。ははは。そりゃ、やるわな…。

あれ?内容の反省があまり無いね。

2015年10月19日月曜日

matsumoto ken-ichi live information

matsumoto ken-ichi live information



今月はまだまだライブあります。頑張ります。が、怠惰なので頑張ってもそんなにたいしたことはできないような気がする(弱気?)けど、まあ、素晴らしいメンバーに助けられつつやり遂げたいと思います!!

ホントは21日にも演奏しますが、ソボブキ(西尾賢、伊藤啓太、外山明、豆奴、松健)+チャンキー松本+みわぞう、という豪華顔ぶれなのですが、大和市立草柳(そうやぎ)小学校での「芸術鑑賞会」ですので非公開。



10月22日(木) Chris Rainier/SXQ saxquartet LIVE at cafe FLYING TEAPOT
出演
Chris Rainier (lap steel guitar) from UK
SXQ sax quintet:
松本健一as&尺八 藤原大輔ts&fl 吉田隆一bs&fl 木村昌哉ss

都合により立花秀輝は欠席です。
代わりに私がアルトで参加予定。リハビリ中。

会場:江古田フライングティーポット 練馬区栄町27-7-B1 03-5999-7971
http://blog.livedoor.jp/flyingteapot/
開場/開演:7時半/8時 料金:2000円+order


10月24日(土)「漂流(さすらい)duoライブ」

出演:
松本健一sax 福島久雄guitar
会場:リベルテ 横浜市神奈川区泉町14-6 TEL 045-321-3463
http://www.liberte.co.jp/ 

開演:19:30  投げ銭+オーダー







10月25日(日)続々々酔狂即狂 ∼ 即興演奏と即興ダンスのガチンコ対決!

会場・ご予約お問い合わせ:入谷 なってるハウス 03-3847-2113 台東区松が谷4-1-8

出演:

松本健一sax 照内央晴piano 池田陽子vln vla 平田友子dance 板垣朝子dance メルdance

19:00開演
2000円+オーダー



10月28日(水)乱天地
出演:
松本健一sax  ダレン・ムーアdrums  村田直哉turntable
ゲスト:ケビン・マキューpiano
会場:入谷 なってるハウス
台東区松が谷4-1-8 1F 03-3847-2113
時間:8時開演
チャージ:2000円


10月31日(土)
昼「漂流(さすらい)duoライブ」 
松本健一sax
福島久雄guitar
会場: 高田馬場・おこのみ、もんじゃ、てっぱん料理「KONA KAZUU」 新宿区高田馬場3-24-3  Tel03-3367-2051
15:00 開始
料金 1000円+オーダー

夜も「漂流(さすらい)duoライブ」
会場:高津 bagus 20:00ぐらいから。 オーダー+投げ銭


2015年10月16日金曜日

ライブ報告(10月15日(木) 松研・デュオシリーズ(9))



あまり自分で終わったライブの感想など書かないのですが、ちょっと思うところあって、余裕があれば書いて見ようと思いました。
というのは、↓のとき、ハプニングがあり、終演後すぐに自宅に急行したのですが、まあそれは事なきを得たのですが、なんだか時間ができちゃったので、やることもなくてライブの録音を聴いてみたのですね(いつもは数日寝かせてから聴くことが多い)。まあ、今終わったものをすぐ聴くなんてことは、スタジオワークだったらそれは当たり前だけど、ライブだとあんまりやらない。なんでだろう?なにか隠れた理由があるのか…、と考えたりしましたが、思い返せば駆け出しの頃は今終わったライブのテープをカーステで大音量で聴きながら大盛り上がりしながら帰途につく、なんてこともあったので、それにひきかえ元気がないというか劣化してるのか、とも思ったりしまして、まあ、音楽の難しさが分かった頃からあまり無邪気に喜べなくなったんかな〜なんてサビシいことを考えたりしつつ、まあ、あまり盛況ではなかったが演奏は最後まで興味深く飽きずに演奏できたその演奏のテープ(テープではなくSDカードですが)を聴いてみたわけです。すると非常に得るところ大きく、たまには聴いてみるもんだなあ、と思いました。以上、理由なく太字で書きました。

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10月15日(木)
松研・デュオシリーズ(9)
ゲスト:
組原正 kumihara tadashi guitar etc

ホスト:松本健一 matsumoto kenichi sax shakuhachi etc


会場:神保町試聴室 千代田区西神田3-8-5 ビル西神田1階
開場:19:30 / 開演:20:00
料金:予約 2,500円 (1ドリンク, スナック込)

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…、というのをやりました。そしてハプニングによりそのテープを(テープではなくSDカードですが)すぐに聴きまして、聴いてる時は実にいろいろなコトバが浮かんでくるんだけど、すぐ忘れちゃいますね。コトバは思い出せてもそれが意味していたイメージがもう違うものになっちゃってるんですよ。
休憩をはさんだ2セットで、全編組原さんとくんずほぐれつの即興模様でした。
前半は、私はカセットテープ、尺八、ソプラノサックス、を演奏しました。後半は小物パーカッションとテナーサックスを中心に演奏しました。
テナーサックスの音色に関する感想が私にとっては比率が高い。その他の鳴りもの、楽器、は音色に関してはまあこんなもんだろう…、という感じなんですけど、テナーサックスだけは自分にとってはほんの少しの差異もすごく大きく感じるので、一般的なリスナーの聞こえかたとはだいぶ違っているかも。それはともかく、聴いた感じ、音色が思ったより硬い。まあ、部屋に響かせようとちょっと強めに演奏したのがモロに影響しているようです。硬くてちょっと厚みが足りないような、時々、絶叫。ただし、スピード感というようなものはすごく面白い感じで出てて、組原さんと押したり引いたりが楽しい。もちろん、特に聴いて合わせてるってことはないのですが、なぜか、同じ場で一緒に演奏するとだんだんいろいろなことが起こってくるんだよね〜。

で、聴いてなんとなく思い出したチャールスゲイルとかいろいろ聴きながら一人で飲み会。なんというか、空気感、スピードというかリズム感、密度、などなど、ぜんぜん違うなあ。良し悪しではなく(もちろん、向こうの方がよく聴こえますが…)違い。ここからまたなにか手がかりがありそうだ!なにかできそうだ!早くやりたい!と、いつになく建設的音楽的な深夜タイムを過ごしたのでした。

2015年10月14日水曜日

不安、案ずる(雑記)(2)

「思考」というものと「不安を感じる」ということが実は呼び名が違うだけであって、実は切り離すことができないものであり、コトバで切ることによって様々な弊害が出てくるのではないか…、という仮説を立てた。

ユングの考えた「元型」は、人間の脳の構造に由来している、ということである。普段身体と精神を分けて考える習慣が身に付いてしまっているが、思考や意識や感情というものはかなり肉体的なものではないだろうか、と思えてくる。ただし、日常的には意識が「意識できる」範疇で暮らしているのでその断層はみえてこない。芸術がほとんど肉体的行為を伴うのも、それがやはりその断層を浮き彫りにしようとする時有利だからだろうか。

思考というものが本当に不安感と同一の漠然とした脳の作用であるのではないか、ということを考えていくのに、思考というものの内容を考えてみた。思考というのは要は因果関係を明らかにしようという心のはたらきである、と言い換えられないだろうか。初期条件をもとにそれがどうなるかを考える。あるいは様々な性質やもたらされた結果をみてその原因を究明する。思考というのは結局この2者に分類される。

もう「考え」すぎたので休憩


不安、案ずる(雑記)

「身体(からだ)の言い分」 内田 樹 (著), 池上 六朗 (著)毎日新聞社, 2005
 

という本を時々読み返しています。折りにふれてヒントになるようなことが平易に展開されていて、とても役に立って(?)ます。
で、もう何度も読んでるのですが、毎回発見があります。あまり記憶力も理解力もないからかもしれませんが。
今回読み返してちょっとひっかかったというか、ほんとにさらりと書いてあるだけなんだけど

「池上 頭、脳というのは不安だけを感じるものらしくて(以下略)」


こんだけなんですけど、えっそうなの?という感じ。そんな説初めて聞いたような。でも、そうかもしれない!という。


思考という脳内の現象というのは多分、不安感と表裏一体、なのかもしれん。または、漠然とした脳の働きに、「思考」とか「心配」とか名付けてあたかも実体があるように感じているのかもしれません。不安感を減じるケミカルな手段、アルコールとかですが、これらは思考にも変質、あるいは低下させる、ということからも、思考と不安は表裏の関係にあるように思われる。

「案じる」という日本語がありますが、これは、「一計を案じる」という時は思考、「身を案じる」というときは心配、ということですが、その「案」という字はどうも「つくえ」のことのようで、白川静の本を図書館に引きにいかないと詳しいこと分からないのですが、つくえで考えることのようです。とにかく、この一字が思考にも不安にも用いられている。


しかし、そもそも 「頭、脳というのは不安だけを感じる」もの、というのはどこから出てきた話なのだろうか。

それにしても人間の情動、思考、意識、というものはとらえどころがなく、ラベルとしての言葉に逆に束縛されてしまうけど、身体全体としてとらえたとき、ちょっとそこから抜け出して一息つけるんじゃないかなと思います。その橋渡しとして太極拳とか武道の型とか瞑想、いろいろと先人は方便をみつけてきたということなのか。音楽、即興演奏、というものも有効な気がする。

 

2015年10月11日日曜日

自然倍音列/三全音の周波数比/その他 (2)

で、今一番ひっかかってるのは
増4度音程が周波数比で1:√2(平均律で)
というところ。
平均律がちょっと名誉回復、というか(私の中でですが)。
そこから先が、五里霧中。

正方形の一辺の長さの弦の音を基音とすると、対角線の長さの弦は増4度低い音になる。これ、まあ、当たり前といえば当たり前なんだけど、初めて気がついた。絵としてなんか面白くないですか?しかし、その他の累乗根の長さは作図では作れないようです。いずれにしても、平均律のなかで増4度だけは手で作れる(?)ってこと。

唐突ですが、音楽をやることの意味っていうか良いところ?は、なんかすごくキレイだったりエネルギーにあふれいていたりなんとも言えないすごいテイストの空気感を出現させること、ではないか。幻影なのですが。特に生演奏ですね。圧倒的な非日常空間に抱き取られる。それが、べつにものすごい大音量だったりバカテク(死語?)だったりということではなくて。ひょっとした、なんかの拍子に向こう側が見える、という感じの。とはいえ、演奏とは難しいね。難しいと思うと難しいし、易しいと思うと易しい。

脱線しましたが、私の中では脱線ではなく、どこかでつながっていそうな気がするので、あえてちょっと書きとめました。

酔ってfacebookに書いた文章 再掲

プレイにおいて(演奏よっ!)何をしたいのかな…。どんな音にもすごく大事なアレがつまってるので、それを分かりやすく共有できるようにしたいのだが、なかなか出来ぬ。で、四苦八苦、逡巡、汗&涙、迷いさまよい。それで良いんじゃないか??
でも、それをうまく隠しおおせて、言い淀むこと無く、上手に、スムーズに(ブラック企業のプレゼンのごとく)自分を大きく上等な人間に見せかけて、、、と いう方が正しいのかもしれないという、これも迷いだが、大きくモンモンとしたり小さくモンモンとしたり、していたけど、まあ〜、こんだけ歳とってくると開 き直ってくるということかいな?馬鹿馬鹿しくなってきた。というわけで、今日もちょっとだけ呑んでますすいません。


2015年10月9日金曜日

matsumoto ken-ichi live information

matsumoto ken-ichi live information

 10月10日(土)即興演奏ワークショップ「新・即興の日」
あれこれ思い悩む前にまず集まって実際に音を出してみる、という会。経験不問。見るだけもOK.

参加料1000円+オーダー
START14:00  ホスト:松本健一・林隆史
会場:入谷 なってるハウス


10月13日(火)「漂流(さすらい)duoライブ」の無料演奏会〜!児童館に付属したスペースで、子供から大人までお気軽にどうぞ!
この無料ライブを計画するに先立つ初心を確認すべく、ちょっと前に書いた文章を読んだら、ホント赤面しました。でも、まあ勢いがあって良かったかも。実際、やってみるといろいろなことが起こるもんです。

「漂流(さすらい)duoライブ」松本健一sax 福島久雄guitar
会場:落合三世代交流サロン
13:00~13:30(予定)


10月15日(木)松研・デュオシリーズ(9)

ゲスト:組原正 kumihara tadashi guitar etc

ホスト:松本健一 matsumoto kenichi sax shakuhachi etc
会場:神保町試聴室 千代田区西神田3-8-5 ビル西神田1階
開場:19:30 / 開演:20:00
料金:予約 2,500円 (1ドリンク, スナック込)


10月22日(木)Chris Rainier/SXQ saxquartet   LIVE at cafe FLYING TEAPOT
出演

Chris Rainier (lap steel guitar) from UK

SXQ sax quintet:
松本健一ss&ts&尺八 藤原大輔ts&fl 吉田隆一bs&fl 木村昌哉ss
都合により立花秀輝は欠席です。

会場:江古田フライングティーポット 練馬区栄町27-7-B1 03-5999-7971
http://blog.livedoor.jp/flyingteapot/
開場/開演:7時半/8時 料金:2000円+order



10月24日(土)「漂流(さすらい)duoライブ」

出演:
松本健一sax
福島久雄guitar
会場:リベルテ 横浜市神奈川区泉町14-6 TEL 045-321-3463
http://www.liberte.co.jp/ 
開演:19:30  投げ銭+オーダー







2015年10月6日火曜日

「知覚の中での時間は、過去から未来へ一方向に流れているわけではありません」

こういうの見て感心したことも忘れてた…。
いまは倍音についての話を書こうとして、以前リンクしたサウンドファイルの在処を探しているのですが、見つからず、このような思い出ばかりを発掘しております。

限界芸術

 「限界芸術論」鶴見俊輔
を8月に読んでFacebookに投稿した文章。こんなこと書いたの忘れてました。
fbはもう、すぐに忘却の彼方なので、ちょっとこっちに避難させておき、いずれまたこの本読み直すので、また気づいたこと書いたりしようっと
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「限界芸術論」部分的に気になる部分を読み返しつついろいろ考えつつ、冷酒をのんでますが、冷酒が旨いです!なんかスルスルはいってくるな!
いや、もうあまり考えがまとまらないし、眠いのですが、ん〜、即興演奏も限界芸術ぽいとことあるね。本書では芸術は楽しい記号である、と最初に宣言し、そ の後、「純粋」「大衆」「限界」の3分類をしてます。純粋芸術は専門家が作り専門的享受者を持つ。大衆芸術は専門家が企業家と共同して非専門的享受者に向 けて作る。限界芸術とは非専門⇒非専門。即興演奏はどこに入るか考えると、純粋芸術ではないね。アカデミズムでもないし、ちょっと違いますね。だいたい、 純粋芸術な人は即興に対してある種身構えるところあるように思う。(あなたがやっていることは再現性がないね、といわれたことあり。ま、その通りですよ。 それは、豆腐屋に、あなたのつくっているものは柔らかいね、といってるにひとしい)まあ、専門的享受者しかいない、というところはこれから大いに改革して いくとして、で、大衆芸術ではない…儲からないから。これも改善したい…。とすると、消去法で限界芸術いり。まあ、キッパリと3分類できるわけじゃないけど。
ちなみに、「限界」というワードはちょっと誤解招きやすいですね。「境界芸術」「生活芸術」でも違うしな〜。入会地、市街化調整区域、でもないな。グレーゾーン、じゃないし、なあ。語彙が。もうない。marginalっていう語感がうまく訳する言葉が思いつかないです。
私らが行っている「ワークショップ」は、それこそバックグラウンドの違うヒトが一堂に会して音を出し、面白がる(うまくいったらですけど)だけのような場 所なので、現代風限界芸術とも思える。そうすると、「聴く人よりやる人が多い」等の批判もむしろ立場がハッキリするので良いとも言える。ちょっと痛々しい か??
いやほんと、ゴカイを恐れずいえば即興演奏なんて、だれでも出来ますからね。これは良い意味でね。ホント、まったくのシロートの人が来るとちょっと脅威ですよ。すべて持ってかれたりして。まあ、だいぶなれましたが(?)。柳の下に(以下略)
で、その限界芸術はあらゆる芸術の感性の母体となっている、というのが「限界芸術論」の主旨のひとつなのですが、まさに、即興演奏はあらゆる音楽体験の母体だと思います。おっかさん!
「楽しい記号」たる芸術の母体である即興音楽はもっと楽しくなければならない、かもね〜。ていうか、楽しいのでこれほど続いてんだろうね。ま、そのへんハッキリしてくると展開も違ってくるでしょうね。